設 立 趣 旨 書

 

1 趣旨

 私どもLLPおーでらすは会津北部地域を中心に、磐梯山・飯豊連峰、裏磐梯地区などの豊かな自然を有した、いわゆる中山間地域を主な活動場所としております。

 近年、このような中山間地域では、ライフスタイルの変化に伴い少子高齢化が加速し、農林業が衰退するとともに里山の荒廃が進み、野生鳥獣による農作物被害等(以下、鳥獣害)が発生しています。鳥獣害が与える影響は、直接的な損害はもちろん、耕作意欲の低下から耕作放棄地の拡大につながり、更なる里山の荒廃へと繋がります。また、地域住民が自らの地域の未来にネガティブな印象を持ち、後の世代や外部との交流に対してもネガティブになるという悪循環に陥っています。

 今までの活動を踏まえこれらの課題を解決するためには、鳥獣害を減らすだけではなく、同時に地域住民が自身の地域に誇りと愛着を持って、自身の地域で「イキイキ」と暮らす活力づくりが必要であると感じています。

 

 その実現のためには、中山間地域に眠る資源の掘り起こしとブランド化による付加価値の創造、中山間地域を外部の人の眼から客観的に見つめることによる魅力の再発見、鳥獣害の防止とコントロール、これらの取り組みを継続的におこなうための人材育成など、多角的なアプローチが必要です。

 その中でも、鳥獣害を適切にコントロールする術を地域が身につければ、鳥獣を含めた自然も地域の資源と捉え、『人も自然も「イキイキ」と暮らせる地域づくり』ができると考え、これを目的として活動を行ってきました。

 

 しかし、この目的を実現するためには、行政をはじめとした様々な分野の団体・個人が一体となった支援と、継続的かつ一定の質を保った協力体制が不可欠であることなどからLLPという営利組織での運営に限界を感じています。

 こうした状況を打開するためにも、社会的信頼や認知度向上を図る必要があることから、特定非営利活動法人の認証を目指し、ここに申請するものであります。

 

 

 

 

2 申請に至るまでの経過

平成14年7月 長野県にあるNPO法人ピッキオにて、ツキノワグマ保護管理チーム に属し、ツキノワグマの被害防止業務に従事

平成17年11月 アルツ磐梯スキー場の付帯ホテルにて、観光客向けの自然体験プロ グラムの企画・運営を行う

平成21年6月 福島県内にて、鳥獣害防止に関わる助言指導を行うNPO法人に所属し、

従業員として事業に従事

平成23年6月 上記NPO法人では担いきれない内容を実施するために

LLPおーでらすを設立

平成24年4月 NPO法人から独立し、LLPおーでらすのみで活動を開始

平成25年11月 LLPとしての活動に限界を感じ、NPO法人化を検討

平成26年2月 設立準備委員会を開催し、設立の主旨、定款、会費等を審議し、

決定した。

平成26年2月 設立総会を開催し、議案について承認され、申請に至る。

 

 申請者は、平成17年から福島県内において、自然観察会の実施や自然ガイドを養成する講座の講師を請け負うほか、平成21年から福島県内において鳥獣害防止に関わる助言・指導を行うNPO法人に従業員として携わってきました。その中で、地域の活力こそが地域のさまざまな課題を解決するために不可欠な要素であると感じ、得意としている自然環境分野での地域振興を実践するため、平成23年6月に有限責任事業組合おーでらすを設立しました。しかし、活動の継続性、支援者の拡大等の面から営利団体であるLLPでの活動に限界を感じました。

 このような経過を踏まえ、持続的な活動実施のために強固な運営体制の構築と協力者の拡大が重要であり、より地域に根ざした活動を展開するために特定非営利活動法人の認証を目指すこととしました。

 

平成26年3月5日

 

特定非営利活動法人おーでらす

設立代表者 住所又は居所 

福島県耶麻郡磐梯町大字更科字権現森45番地

 

氏名 今野万里子