イノシシ

イノシシは「積雪地域には生息しない」と言われていましたが、近年では福島県内の豪雪地帯と言われる奥会津地区でも生息が確認されています。

特に福島県では東日本大震災以降、分布が拡大したと言われていますが、実際にはその前の平成21年頃から当法人が活動している猪苗代町・磐梯町では痕跡が確認されていました。

基本的にはオスは単独で行動し、メスは自分の子供たちと一緒に行動します。時に10~15頭前後の群れになることがありますが、1頭のメスが産む子供の数は4~5頭です。上記の群れの中には母イノシシが2~3頭いて、その子供たちを合わせての頭数となります。

雑食性で、ミミズや昆虫などのほかにカエルやネズミなども食べます。クマと違って冬季でも冬眠することはありませんので、雪の少ない沢筋や尾根筋で草木の根などを食べながら活動しています。

足跡

イノシシは副蹄(ふくてい)といって、写真の右側のチョンチョンがつくのが特徴です。ただし、泥や雪が深い場所では、カモシカも副蹄の跡がつくので要注意です。

フン

イノシシのフンはお団子を横からつぶしたような形と表現されます。

乾燥が進むとつぶれたお団子が一つ一つに分かれたバラバラのフンになります。

掘り起こし跡

イノシシがクズ根を掘り起こして食べた後です。イノシシは鼻で地面を掘り起こすのですが、時には土木工事のような大規模で掘り起こしが行われる場合があります。



ヌタ場

イノシシは体についたダニ等を落とすために、泥浴びをします。その場所をヌタ場と言います。

湧き水や細い水路、時には水田の中などにヌタ場を作ることがあります。

このヌタ場はニホンジカと共用されていました。

ラッセル痕

イノシシが積雪の中をラッセル(深雪をかき分けて踏み固めながら進むこと)した跡です。積雪は20~30cm程度ありましたが、これくらいなら進むことができます。足が短いので、お腹をすりながら進んだ跡が見えるので、他の動物と区別することができます。