センサーカメラ設置のポイント

センサーカメラは、何を目的に設置するかで設置方法が異なりますが、1台のセンサーカメラが撮影した映像からは、たくさんの情報が得られます。

何のために、どのような映像(画像)が欲しいかを意識して、設置してみましょう。

斜面を下から上がってくるカモシカ

このカメラは生物相を調べるために、獣道に設置しました。


センサーカメラを設置する際は、動物の痕跡を読む力も必要になります。

やみくもにカメラを設置しても、動物の映像は撮影できません。

基本的には獣道などを見つけて、その場所に向けて設置することが大事です。

その際、対象動物の視点から設置したカメラを見て、正面を向いているかをチェックしてください。


センサーカメラには、動物などの動きを感知する範囲があります。それは、お使いのセンサーカメラによって異なりますので、仕様書などをご確認ください。

センサーの感知範囲が対象動物の高さや地形などに合っていないと、動物が通っても撮影することができませんので、カメラの向きを地形に合わせて下向きにするなどの工夫が必要です。

私たちがカメラを下向きにする際には、右図のようにカメラ上部に太目の枝や石などをその場で調達して、間に挟んで設置しています。


設置ポイントを選ぶときには、左図のように太陽の方向を気にすることも必要です。カメラを南向きに設置すると、太陽の動きに合わせて、カメラが作動することがあります。

動物など対象物が写っていないのに、画像が撮影されてしまうことを私たちは「空打ち」と読んでいます。

この空打ちが多いと、SDカードや電池が消耗してしまい、実際に動いて欲しい時にカメラが作動しなくなってしまう場合もありますので、できるだけ空打ちしない場所に設置しましょう。



同じような状況は、草木が動いても起こります。特に、日中太陽で温められた草木が風で動いたりすると、体温のある動物が動いたと認識して、撮影される場合があります。

この状況を避けるためには、特にカメラの目の前に草木がある場所を避けて、カメラを設置する必要があります。

ただ、どうしてもそのような場所がなく、その場所が適切である場合には、空打ちを覚悟して容量の大きいSDカードを使用してカメラを設置することもあります。